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子どものうつ病

[2026.03.31]

先日、精神科医数名が集まって会食をしていた時の事です。


某児童精神科医が、
子どものうつ病の治療に、子供向け抗うつ薬の治験をするので強力してほしい、とのこと。

 

子どものやる気のなさ、無気力は

うつ病かも知れないから、それを薬で治療しましょう、
現在使われている抗うつ薬は、若い人に使用した場合
自殺のリスクを高めることがあるため、若い人への薬の使用は推奨されていないので、

子どもや若い人にも使える抗うつ薬を日本でも広めたい、
という製薬企業の計画があり、それに医師として協力したい、ということでした。

 

新しい薬の導入にあたり治験が必要なのは分かりますし、それを否定するつもりはありませんが、

 

しかし、

子供のやる気のなさ、無気力の原因は様々であり、簡単には診断できないこと

無気力だからと言って、簡単にうつ病とは診断してはいけないこと、

愛着の問題や、血糖調節に問題があったり、甲状腺の機能異常とか、感染症後の問題とか
無気力の原因は本当にたくさんあって、

薬の使用は、場合によっては問題を複雑化し悪化させることすらあることを、

どうやって診断し、判断するつもりなのか?

私からの質問には誰も答えられないのでした。

 

どうやって、子供のうつ病を診断するのか、

という真っ先に検討すべき本質的な議論がないままの治験が始まろうとしていることに、恐ろしさを感じました。

 

医師は、本気で、「良いことをしている」と思っているようで、笑顔で治験について話されている姿に

製薬企業のマーケティングが多くの医師の臨床の隅々にまで浸透していて、

そこに疑問を感じない「素直な」医師が世の大半であることに、空しさを感じずにはいられませんでした。

 

抗うつ薬が必要な子どもは、いるでしょう。

でもそれは、例外的な程、少数でしょう。

薬が販売されれば、本当に薬が必要で有効ではないケースにまで安易に薬が使われているのが、今の日本の医療の現状です。

無用な薬を飲まされる子供が増えないことを願っています。

医師たちにも
製薬企業の末端で薬を売ることに加担するだけではなく

医師としての矜持を持ってほしい・・・

 

 

 

 

 

 

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