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メンタルの病気治りにくいのは、どうして?

[2020.05.04]

メンタルは本当に治りにくいの?

 

一般的に、精神疾患は治りにくいと言われております。

何年も薬を飲んでいるのに、ちっとも良くならない

何年も会社を休んでいる

学校を辞めてしまった

 

新しい薬がたくさん出て、医学が進んだにも関わらず、

メンタルの病気が良くならないままの人が増える一方、なんて、考えたら変ですよね。

 

最近のお薬はとても優秀で、とても使い易くなりました。

製薬メーカーさんの地道な努力は素晴らしいものがあります。

薬で効果があると思う患者さんには、みゆきクリニックも積極的に薬を使います。

決して、薬を否定しません。

 

でも、薬だけでは、良くならない場合が多いのも、また事実なのです。

メンタル科の敷居が低くなって、皆さん、気軽に来て下さるようになったのは

喜ばしいことですが、薬では改善出来ない問題を抱えた患者さんが、増えているのです。

 

もし本当に薬だけで多くの患者さんの問題が改善出来るなら、

メンタル患者さん、減っているはず、ですよね。

増える一方、という現実と、矛盾しますよね。

 

メンタルのクリニックは、

待合室が患者さんで溢れていたり、全然予約が取れないところもあります。

すごく流行っているな、名医なんだ、と思われがちですが、

もちろん本当の名医もいるでしょうし、一生懸命なさっているのだと思いますが、

良くなって治療を終えていく患者さんが少ない

ということでもあるのです。

 

今のメンタル治療は薬が中心ですが、

究極の複雑系である心の領域への治療を、

薬だけでどうにかしよう、とすることには、相当無理がある、と私は考えております。

 

患者さんたちも、

医学は進歩しているから、

一流メーカーの薬だから、

お医者さんが出してくれるのだから、

薬を飲めばどんな問題も解決出来るハズだ、と

思われている人が多いようです。

 

多くの患者さんは、自分がこれだけ困っているのだから、

医学は進歩したのだから、これを解決する薬があるはずだ、と思われているようですが、 

薬は眠れないとか、不安だとか、気分の底上げには効果がありますが、

 

疲れやすいとか、夜中に何度も目が覚めるとか、朝起きれないとか、

ミスが多い、指示されたことをすぐ忘れてしまう 物覚えが悪い

人とうまくいかないとか、人間関係をいつも壊してしまう、 

こういった問題を解決出来る薬は、残念ながらないのです。

 

一部には、効果があるとうたっている薬もありますが、

実際に使ってみると、患者さんが期待する程の効果は得られないことが多いのです。

 

 

薬に詳しい医師は増えているけど、

心の力動を扱う専門家が減っていく一方・・・

深刻な問題です・・・。

 

一人一人心の有り様は違うはずなのに、

画一的な薬でどうにか出来る、どうにか出来るハズだ、と思うなんて

よーく考えてみたら、神をも怖れぬこと・・・ではないでしょうか。

 

薬はとても役に立ちます。

でも薬で心の問題が全てか解決出来る訳ではありません。

 

ずっと薬を飲んでいるのに、良くなった感じがしない方、少し考え直してみましょう。

 

 

 

 

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