精神分析は言葉の作業
[2011.01.22]
精神分析は、週に1回から数回、決まった曜日、決まった時間、
どのような感情の表出も許される時間と空間を保障するのが、精神分析です。
しかしこれは、あくまでも「言葉」での表現が求められます。
精神分析は、感情の表出を「行動」で表現することを厳しく制限します。
現代社会は、益々欲求充足的になっていくので、
私がこうしたいんだから、こうしてもらって当然
私が気分よく過ごせる為に、相手は配慮をして当然
という要請が当たり前になっていますが、人間の欲求にはきりがないので、
精神分析は欲求を満足させることをしません。
むしろそのような要請を戒めるくらいで
感情や、こうしたいと言う思いを、言葉に載せて表現していく作業が精神分析です。
患者さんによっては、冷たいと感じられるようですが、
結果的に、思い通りにいかないことや欲求不満に耐えられるようになることを
目指しているのです。
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