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女性が活躍できる社会 2

[2016.10.22]

みゆきクリニックには、企業の中でよく適応している方は相談にいらっしゃらないので

不適応を感じて初めてご相談にいらっしゃるので

あくまでも問題を抱えてみゆきクリニックへ相談に来られた方の話を総合して、

という前提ですが、患者さんの話を通して日々感じることを書いてみましょう。

 

有能な女性はなぜ追い詰められるのか・・・?。

女性が活躍する社会を築くには、保育園ももちろん必要ですが、

それと同じくらい、会社や社会の意識のあり方も、とても大切です。

 

みゆきクリニックには、場所柄か、能力の高い女性がたくさん通院されています。

東大を始め難関大学・大学院卒・あるいは海外の大学院の修士や

博士課程を修了し博士号も持っていたり、語学も堪能だったりと、

輝かしい経歴の方々がいらっしゃいます。

 

努めている会社も日本を代表する一流企業や有名外資系企業。

さぞかし彼女たちは才能を存分に発揮してバリバリ働いている・・・?

ところが、彼女たちは日本の会社での適応にとても苦労されていて、

会社を辞めてしまう方も少なくありません。

 

日本の男性の多くは能力のある女性との付き合い方が下手、そして

日本の企業は女性が活躍できる構造とはまったく違う方向に向かっている、

と思うことがあります。

(女性が活躍できる社会を実現しようとするなら、会社の構造、働き方、すべてが根本的に変容する必要がある、ということになるでしょう。それはまた改めて・・・)

 

日本の会社は、というより日本の男性は、能力の高い女性とどう付き合ったら良いのか

分からないのではないか、と思うことがしばしばあります。

 

年齢や社会的地位、学歴や教育程度に関係なく、男性の中には女性を

外見は綺麗だけど頭は空っぽ、あるいは

外見は残念だけど、頭は良いとか料理が上手とか取り柄がある

といった、二つのタイプしか考えられない人が少なくありません。

「こいつは頭はいいし、仕事もできるけど、外見がイマイチだな」

「こいつは見た目は綺麗だけど、何にも分かってないなあ」

内心ではそのように思っている場合が少なくないのです。

 

頭脳明晰でしかも美しい女性を見るとどう接したらいいのか分からないので

舞い上がってしまう、そういう男性が意外に多いのです。

舞い上がってしまって下手なオヤジギャグを飛ばして一人でスベっている、

くらいなら害も少ないのですが・・・。

 

人が乳幼児期に最初に体験する感情は怒りや攻撃性であると考えられていますが

母親をはじめとした周囲の大人たちに、適切に感情を抱えてもらい続ける体験を通して、

やがてその攻撃性を心の内側に抱えられるようになり、愛情に昇華させ、

安定した統一した人格を形成していきます。

 

しかし、人はしばしば攻撃性を愛情に昇華させることに失敗します。

愛情や愛着を感じると、その相手を攻撃しないではいられなくなる、

そういう困った人がいます。中学生くらいまでの男の子はそういう傾向がありますが、

30歳過ぎても、50歳過ぎても、そういう人が少なくありません。

 

こういう人は、愛着が期待した通りに受け入れられないと感じたり、

相手に愛着を感じていることを隠そうとして、当の相手を攻撃します。

自分が如何に理不尽に相手を攻撃しているか、無自覚なのです。

 

攻撃して当然だ、とすら思っている場合があります。

あの女はアバズレだから酷い目に合うのは自業自得だ、というわけです。

アバズレとはどういう女性のことを指すのか分かりませんが、

どういう女性であっても攻撃しても構わないという理由にはなりませんし

真面目な女性に対してすらアバズレだと決めつけて、

自分の攻撃性を合理化している場合が少なくありません。

 

会社に入って、こういう人が身近にいたら、本当大変です。

相手にしないで取り合わない方が良いのですが、

新入社員のうちはそれも難しいでしょうから

出来るだけ早いうちに人事に相談なさって下さい。

逃げるが勝ちということもあります。Give up することも大切です。

 

 

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