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精神分析的精神療法 と 分子整合医学 16

[2010.11.22]

子どもはまだ感情が未分化で、感情を爆発させている時に、何に怒っているのか

あるいは悲しいのか、単に空腹なのか、分らずに騒いでいることも多く、

共感性の高い大人は「ああ、今、傷ついているんだな」 と受け取って、

「今、失敗しちゃって、悔しいんだね」 「今、悲しい気持ちなんだね」 と、言葉で返してあげられると、

激情に圧倒されていた子どもにとっては、「ああそうか、自分は悲しかったんだ」 と

受け止められるような体験が何十回も何百回も繰り返されることで、やがて子どもは、

何なのか分らない激情としてではなく、悲しみや悔しさとして体験出来るようになっていくでしょうし、

あるいは空腹になると機嫌が悪くなると気がつくかも知れません。


成人した大人が日常的に体験している情緒や感情の適応的な成り立ちには、

子どもの頃の周囲の大人たちの態度や受け取り方に大きく依存しています。


自分と思っている自己とは、両親を始め、周囲の人たちを取り入れた表象の集合なのです。


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