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E子さん 4

[2011.02.26]

私がお家元主催のお茶会にE子さんが参加することにGOサインを出したのは、

お嫁さんのたっての熱意によるものでした。

お嫁さんは、長年のE子さんの労をねぎらい、何とかしてこのお茶会を成功させ、

E子さんの茶道人生に最後の花を添えてやりたいと、心から願っていました。

私が判断したと言うより、お嫁さんの熱意がそうさせたのです。




明治生まれの舅・姑のいる家に嫁いでくるお嫁さんは、

たいてい昭和ひとけた生まれの世代の女性たちでした。

当時、通院されてくるお年寄りには、たいていお嫁さんが付き添って来られていて、
その年代のお嫁さんたちは、実によく姑の世話をされていていることにしばしば感銘を受けました。

お年寄りも本当にお嫁さんを頼りにされていて、実の娘との関係にも勝るとも劣らない

しっかりした信頼関係を築いている御家族に、沢山接してきました。




嫁・姑の関係はとかく確執ばかりが強調されがちですが、

信頼関係を築くのは双方に大変な努力が必要ですし、

様々な葛藤の後に築きあげた関係性だろうとは思いますが、

嫁・姑であっても、そのようなしっかりした関係性を築くことが可能であるということを、

当時の多くのご家族が教えてくれました。








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