SSRI・SNRI
Q1.SSRI、SNRIって何ですか。
A1.脳内の、神経受容体に作用するお薬です。
心の不調は、脳の中の神経伝達物質の不足から起こっているらしい、ということが従来から言われていました。SSRI、SNRIを始めとする新しい抗うつ薬は、神経伝達物資のレセプターに蓋をすることで、神経伝達物資を増やし、症状の改善を図ろうとするものです。
Q2.どんな症状に効くのですか。
A2.以下の症状の改善に効果があります。
- 憂鬱を改善します。
- 不安、焦燥感、恐怖感、パニック発作を予防します。
- 外出するのが怖い、人が気になる、といった恐怖症を改善します。
- 過食症、拒食症等の食行動の問題を改善出来る場合があります。
- 強迫症状を改善します。
- 心身症による身体症状を改善出来る場合があります。
- 原因のよく分からない身体の痛みに効果がある場合があります。
Q3.どのくらいの量を飲むのですか。
A3.少量から飲み始めて、1週間ごとに徐々に増量していきます。
適量には個人差がありますので、経過を見ながら慎重に増やしていきます。
Q4.飲むのに気をつけることはありますか。
A4.飲み始めの1週間くらい、吐き気や胃痛、めまい、ふらつき、ボーとする、脱力感などが感じられることがありますが、飲んでいるうちに、これらの副作用は次第に消えていきます。軽い副作用なら、最初だけですので、我慢して飲み続けて下さい。
飲み続けることが困難なくらい、強い副作用を感じたら、服用を中止して、医師に相談して下さい。
Q5.副作用が心配です
A5.必要に応じて、副作用止めに胃薬や吐き気止めをお出しします。
Q6.どんな時に飲むのですか。
A6.毎日忘れずに飲み続けて下さい。
SSRI、SNRIは、毎日飲み続けて、一定の血中濃度を保つことで効果が発揮される薬です。最初はお薬を飲み始めてから、効果が出るまでに2~3週間かかります。
飲んだり飲まなかったりすると効果は出ません。
頓服薬のような、調子の悪いときだけ飲むような飲み方には、向いていません。
Q7.いつまで飲むのですか。
A7.症状が改善されて、すっかり良くなったと思っても、服用を続けて下さい。
良くなったと思って自己判断で服用をやめてしまうと、少しの間は良いのですが、暫くすると症状が再発することが非常に多いので、根気よく服用を続けて下さい。
Q8.ずっと薬を飲むのは不安です。
A8.確かにいつまでも薬を飲むのは不安だと思います。みゆきクリニックでは、医療用サプリメントを併用することで、離脱反応を起こさずに薬を減量することをお勧めしています。
Q9.アルコールと一緒に飲んでも良いですか。
A9.アルコールと一緒に飲むのは避けて下さい。
Q10.妊娠中の子供への影響はあるのですか。
A10.妊娠中の服用は避けて下さい。
薬を飲んでいて、妊娠が分かった場合には、出来るだけ早く服用を中止して下さい。
妊娠のごく初期であれば影響はありません。
男性は服用していても、子供さんへの影響はありません。
Q11.飲みの合わせの悪い薬はありますか。
A11.他院で薬を出されたら、必ず今飲んでいるお薬のことを話してください。
他の薬とは相性があまり良くありません。特に消炎鎮痛剤や、抗アレルギー剤の中に、飲み合わせの悪い薬があります。
Q12.その他、特に気をつけることはありますか。
日常生活で気を付けて頂きたい点として、甘い物の食べ過ぎに注意して下さい。
気分が安定して食欲が出てくると、チョコレート、アイスクリーム、ケーキ、菓子パン等を沢山食べたくなる方がいらっしゃいます。
これらの食べ過ぎは、肥満、糖尿病、高脂血症の原因になります。
甘いものを取りすぎないよう、毎日の食事に気を付けて下さい。
また、男性では男性機能が低下する場合があります。
最も気を付けるべき副作用として、抗うつ薬を服用されている方で、衝動性が悪化する場合があります。
すぐに服用を中止して、担当の医師に御相談下さい。