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摂食障害・みゆきクリックの治療方針

みゆきクリニックでは、摂食障害の方の治療は、オーソモレキュラー療法とカウンセリングで治療しています。
健康保険診療の範囲内では、対応しておりませんので、予めご了承下さいませ。

1)オーソモレキュラー療法
摂食障害の方は、様々な栄養素のバランスが崩れています。
まず、サプリメントを使って、不足している栄養素を補います。
代謝、ホルモン、神経伝達物質、細胞等のバランスを整えていく治療法です。

2)カウンセリング 
オーソモレキュラー療法を開始したら、カウンセリングを始めていきます。
摂食障害の方は、しばしば、様々な認知のゆがみ、親との葛藤、大人になることへの拒否感
等を抱えている場合があります。根気よくカウンセリングを行っていきます。



摂食障害は幅の広い病態


摂食障害をひとつの疾患として、一律に治療や病態を論じることは出来ません。

表に現れる症状は食行動における問題ですが、症状は同じでも、その背景にある病理は、心の風邪程度の軽い摂食障害から、
命に関わるほど深刻な重篤な摂食障害まで、非常に幅の広い疾患です。
これほど病理の幅の広い疾患も無いと思われるほど、病理の深さには幅があります。



摂食障害の発症年齢は重症度に関連する


摂食障害が何歳頃始まったのか、
過食だけか、拒食だけか、両方があるのか・・・
嘔吐の有無、
下剤の乱用の有無、
家族の構成、家庭環境、兄弟の何番目か・・・。
パーソナリテイ障害を伴うのか、
あるいは統合失調症等の精神疾患を伴うのか・・・。
あるいはいずれの障害もなく、過食だけがあるのか・・・。

「摂食障害」という独立した疾患があるというよりも、
「摂食障害」という「症状」を持つ様々な病態がある、と考えた方が良いでしょう。


摂食障害の治療 

治療は、病因により様々です。
精神疾患の症状として「摂食障害」が起こってきている場合には、まずは原因となっている疾患の治療をすることが必要です。

【目次】

  1. 統合失調症に伴う摂食障害
  2. パーソナリテイ障害に伴う摂食障害
  3. 子どもの摂食障害
  4. 中学生・高校生の摂食障害
  5. 大人になって発症する摂食障害

統合失調症に伴う摂食障害

統合失調症の方は、しばしば食べ物の中に毒が盛られているのではないかと思いこむことがあり、
食べることを拒否する場合があります。そのため拒食症と間違えられることがあります。
この場合には、統合失調症の治療をします。
詳しくは、統合失調症のページをご参照下さい。

パーソナリテイ障害に伴う摂食障害

摂食障害の中核群とも言うべき方々です。
摂食障害の方の多くは、中学・高校生の時期に発症し、成人してパーソナリテイ障害と診断されることが多くあります。
詳しくは、パーソナリテイ障害のページをご参照下さい。

子どもの摂食障害

子どもの摂食障害は、上記のいずれとも異なる理解が必要です。
小さな子供さんの摂食障害は、愛着や早期の関係性の障害として捕らえると、治療の可能性が広がります。

子どもの摂食障害を放置すると、将来、大人になってから、
うつ病や不安障害、
パーソナリテイ障害、
統合失調症


等に発展する恐れもあります。早期に治療することが望まれます。

早期に適切な治療をすることで、将来起こりうる精神疾患の発症を予防することにもつながります。

 

乳幼児期・幼稚園・小学生の子供さんの摂食障害:早期関係性の障害

小さなお子さんの摂食障害は、主に拒食が中心となります。
食べない、という行動を介して、母親や周囲との関係性の改善をはかろうと切望する、
精一杯の子どもさんの側からの働きかけかも知れません。

例えば、ある子供は酷く傷つくことがあって、それを母親に訴えたいのだけれども、うまく言葉で表現できずに
「お腹が痛い」と訴えたとします。
母親はたいしたことではないと判断し、聞き流してしまいます。

この時の母親の態度には責められるような問題は特になく、悪気もありませんが、
しかし子供は訴えたかった「何か」を感じ取って貰えずに、心を無視されたと感じ、絶望的な気持ちになるかも知れません。

関係性の障害はこのように、予想もしないところで起こっている場合があります。
このようなすれ違いは、大らかなお母さんと繊細な子供さんの組み合わせで起こるかも知れませんし、
逆の組み合わせでも、起こるかも知れません。

関係性の障害は、誰かが悪いとか誰かに責任がある、ということではなく、誰も悪くなくても、起こる場合があります。

治療は、お母さんと子供さんの両方のカウンセリングを並行して行います。

拒食の低年齢化と、偏食・孤食

他方、最近の傾向として、拒食症の低年齢化があります。
小学校の低学年の子ども達が、何も食べない、というケースが増えています。
幼い子供が食べない、体重が減っていくことは、命に関わります。
彼らが命をとして訴えていることは何なのでしょうか。

彼らは、生きていくことへの悲しみ、あたかも、生まれいずることへの罪を背負っているかのようです。
そうさせるものは何なのでしょうか・・・。
彼らにはいくつかの共通する点があります。

孤食
親が忙しい、生活時間が違う、等の理由で、一人でボソボソと食事をする幼い子供が増えています。
小さな子どもにとって、親が自分の為に割いてくれる時間は、宝物の時間。
一人で食べる食事は、味気なく、食べることが少しも楽しくないことでしょう。

子供のために、どれだけ親は自分の時間を割くことが出来るでしょうか。

 

食事中に親が口うるさい
食事中、こぼすな、残すな、とやたら口うるさく注意をる親が増えています。

「あー、またこぼした」「汚した」「全部食べ終わるまで席を立つな」

と、口うるさく言われていたら、
また怒られるくらいなら、食べないでおこう という気持ちになることもあるでしょう。

苦手なものを無理矢理食べさせられたら、ますます、その食べものを嫌いになるでしょう。
偏食で食べられないものが増えるよりは、残しても良いのです。

小さいうちは、上手に食べられなくて当たり前。
小さいうちからテーブルマナーを身につけている子供など、いません。

食べることに興味のない子、食べることの意味が分からない子にしたくなければ、
例えテーブル廻りをぐちゃぐちゃにしたとしても、しばらくはぐっと我慢しましょう。

ぐちゃぐちゃにしても、食べることが楽しいと思えることの方が重要です。

成長過程にある子どもにとって、何より大切なことは、栄養補給です。
テーブルマナーは、ある程度少し大きくなってからで充分です。
それまで親には寛容な態度が必要です。

小さなお子さんの極端な拒食は、親の態度に問題がある場合が多く、
思い当たる節のある方も多いのではないでしょうか。

まずは、食卓が楽しくなる工夫をしてみましょう。

乳幼児期のうつ病

小さな子どもは、大切な人(母親を始めとする周囲の大人達)を失ったり、
一時的に引き離されたりした時に、お乳の飲みが悪くなったり、食べなくなったりします。
「食べない」ということは、悲しみの表現でもあるのです。

弟や妹が生まれて、母親の愛情を奪われたと感じていたり、失った環境を偲んで、食べなくなることもあります。

子どもの「うつ病」「食べない」への治療は、症状の背景にある問題に辿り着きやすいので、
しっかりとしたプレイセラピーやカウンセリングが必要です。

乳幼児に抗うつ薬は使うべきではありません。

 

「大きくなれば自然と良くなるだろう」と問題を先延ばしにしていませんか

「大きくなれば自然と治るだろう」「環境が変われば良くなるだろう」と、
しばしば周囲の大人たちは、問題を抱えた子供を前にして
問題を「たいしたことではなさそう」と、軽く考えてしまいがちです。

母親が、心の奥深いどこかで「自分に問題があったのかも知れない」と自分を責めている場合には、
なおさら「たいしたことではない」と問題をなかったこととして、見ない様にしてしまいがちです。

「食べない」という行動を介して、子供たちははSOSを出しているのです。
それを「たいしたことではない」「そのうち治るだろう」と軽く流してしまい、問題を先送りし、
結果的に無視することは、子供にとっては精一杯のSOSさえ無視されてしまう、という傷つきにもつながります。

お母さんと子供の間にある関係性障害は、介入の時期が早いほど、改善も出来ます。
出来るだけ早く、ご相談下さい。

ある子供の例

ある子どもは、ある日を境にまったく何も食べなくなりました。
何日も、何も食べないので、心配したご両親にみゆきクリニックへ連れて来られました。

詳しく話を聞いてみると、弟が生まれてから、周囲の関心が弟に向いてしまい、
その子はまるで見捨てられたように感じていたことが分かりました。

「そうか、赤ちゃんになれば、みんなに大事にしてもらえるのかな」

赤ちゃんになれば、皆に大事にされ、注目して貰えるのかな・・・。
赤ちゃんのの頃の体重になれば、自分も赤ちゃんに戻れるのかな・・・。

赤ちゃんの頃に戻りたいと、その子は全く何も食べない決心をしたのでしょう。

私は彼女にこう伝えました。
「とても悲しいことだけど、人生は後戻り出来ない。
仮にあなたが赤ちゃんの頃の体重になったとしても、あなたは赤ちゃんになることは出来ないのよ」

その子はひどくショックを受け、とても驚いていましたが、じっと考えこんでいました。

その日の診察の後、その子は、両親に空腹を訴え、レストランに行き、元通りの、よく食べる元気な子供に戻ったそうです。

子どもに、このような解釈が通じるのか、と思われるかも知れませんが、
子どもには大人以上に、無意識の言葉が通じるのです。
無意識の言葉を、どう聞き取って、どう子供に返すか、医師の技量が試されるところです。

このような医師の技量は、力動的精神医学を学んでいないと、身につきません。
しかし、残念なことに、日本の医学部には、力動的精神医学論を教えられる医師が、一人もいません。


無意識の言葉を聞き取るトレーニングを受けていない精神科医が増えていることは、非常に残念で危機的なことです。

さらに、力動的精神医学の中でも、乳幼児精神医学を学んだ医師は更に少数です。

子供にも薬を勧める医師が増えた背景には、
無意識の言葉を聞いたり、子供の無意識を想像するトレーニングを積んだ医師を育てるシステムが
日本の医学部の欠落していることが、大きく影響していると考えています。

 

発達障害との関連

食行動に問題のある子供さんの中には、発達障害を伴う場合があります。
一方、偏食による栄養状態の悪化は、発達障害の問題を複雑にします。

菓子ばかり食べている子どもが、栄養素のトラブルから行動障害を起こしているのに、
発達障害・自閉症スペクトラムと間違って診断されてしまう場合があります。
医師ですら、栄養と子どもの行動障害との関連に、無頓着な人も多いのです。

発達に問題を感じたら、まず子どもの食べているものを見直してみましょう。

中学生・高校生の摂食障害

本来の意味の摂食障害は、中学生・高校生の頃に発症するものです。
この時期に発症する摂食障害の方は、潜在的なパーソナリテイ障害を伴っていると考えられます。

中学生・高校生の思春期の時期と言うのは、普通であってもパーソナリテイ障害の様な問題を起こしやすい時期ですので、この年代でパーソナリテイ障害と積極的に診断をすることは控えなければなりません。
しかし、この年代で摂食障害を発症する方は、適切な治療をしないまま成人した場合、後にパーソナリテイ障害と診断されることが多いようです。

 

中学生・高校生の摂食障害の発症には、親との葛藤が関係している

思春期の時期に発症する摂食障害の方は、大人になることへの葛藤、親との葛藤などが関係している、とも考えられています。しかし親との葛藤の無い人などいません。

親と子の関係性がうまく合わないまま思春期に入った、と言えるのかも知れません。

残念ながら摂食障害は、自然に治ることは殆どありません

中学・高校生の頃に発症した摂食障害は、放っておいて自然に良くなることは、殆どありません。
中年期以降まで続くこともあり、病歴が長いほど治療は難しくなります。
早期に治療をすることが、大切です。

治療開始は出来るだけ早く、年齢の低い方が予後も良好

子供の頃は、まだ心の防衛が大人ほど強固ではないので、早い時期にしっかりと治療をすれば、かなりの改善が期待できます。
パーソナリテイや防衛が固定してしまう大人になるほど、治療は長期間かかるようになります。
早い時期に治療を開始されることをお勧めします。

大人になって発症する摂食障害とインスリン抵抗性

一方、中学・高校生の頃には問題のなかった方で、30歳を過ぎて発症する摂食障害は、上記に書いた摂食障害のいずれのタイプとも異なります。

30代になって始まる摂食障害は主に過食が多いようですが、これはストレスによるものと、インシュリン抵抗性によるものと思われます。

ストレスからくる過食

ストレス解消に過食をする人が老若男女を問わず増えています。
ストレスに対する耐性を強くすることが役に立つでしょう。

みゆきクリニックでは、ストレス耐性を改善したい場合のご相談も承っております。

インスリンの分泌過多からくる過食

甘いものを食べるとインシュリンが分泌にされ、一時的な低血糖を起こし、そのため再び炭水化物や甘い菓子類を渇望し、過食になります。

みゆきクリニックでは、管理栄養士が食事の改善を指導し、インシュリンの過剰分泌を抑える治療アプローチを行っています。
詳しくは、オーソモレキュラー療法をご参照下さい。

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