双極性感情障害
双極性感情障害、いわゆる「躁うつ病」の患者さんが増えています。
それも短期間で「躁」と「鬱」を繰り返すタイプです。
短期間で病状が逆転するので、薬での調整が難しいのです。
急激に人格が変わるので、周囲が異常に気がつくことが多く、
御家族や御友人、会社の同僚等に
勧められて来院するケースが殆どなのですが、
最近続けて来院された「躁」と「鬱」を繰り返す患者さんの中に、
双極性感情障害ではない方も何人か混じっていました。
双極性感情障害ではないのに、躁と鬱を繰り返す病気なんて、あるの・・・?
って、疑問に思われるかも知れませんね。
これが、あるんです・・・。
表に現れる症状はよく似ているので、なかなか区別がつきにくいのが悩ましいところなのですが、
繰り返し低血糖を起こしている人の中に、
双極性感情障害とそっくりの症状を出している人が、時々いらっしゃいます。
双極性感情障害の治療は、薬による気分の調整です。
低血糖による双極性感情障害そっくりさんの治療は、
血糖コントロール、つまり食事療法です。
表に現れる症状はそっくりでも、治療法は全然違うので、注意が必要です。
でも・・・
これは双極性感情障害かな・・・
いやいや低血糖によるものかな・・・
なんて両方の可能性を考えて診断・治療をしている精神科・心療内科の医師は
残念なことに、まだまだ少数派です・・・・。