メニュー

いじめを生むもの

[2017.02.08]
一人の中学生を集団で暴行している映像がネットで拡散され、問題になっていますね。
某テレビのニュース番組が、その問題を扱っていました。
 
識者と言われる一人のコメンテーターが、こう発言していました。
暴力はいけない、子どもを殴ってはいけない、女性を殴ってはいけない、
そのことを徹底的に、張り倒してでも、わからせる必要がある、と。
 
識者とおぼしきコメンテーターの初老の男性は、
ご自分の発言の矛盾をどうお考えなのでしょうか。
 
暴力を生むのは、暴力です。暴力の連鎖です。
殴られて育った子どもは、暴力への罪悪感が乏しく、暴力を正当化しがちです。
張り倒してでもわからせる、というやり方は、暴力の連鎖を生むものに他なりません。
 
張り倒してでも分からせるという育て方をされた子どもは、
その場では子どもは暴力者の言うことに従いますが、
別の場所で、自分より弱い者に暴力を振るうでしょう。
 
いじめの問題は複雑です。
簡単にはいかないからこそ、テレビのような影響力のある場で、
しかも識者と思われる人による、このような見識の低い発言は、困ります。
 
お笑い芸人やタレントの発言とは、重みが違うのです。
お笑い芸人やタレントさんの発言の見識がないと言っている訳ではないので念の為。
私は笑いの力を信じていますので、お笑いもジョークも好きです。
識者と言われる人の社会問題への発言は、重みが違うと言いたいのです。
 
補足するなら、
張り倒してでも分からせる、という育て方をされた子どもが
成長して、暴力はいけない、子どもを殴ってはいけない、女性を殴ってはいけない、
と思える大人になったとしたら、それは立派なことです。
 
しかし、それは、非常に克己心を持って、自分を制御出来る精神力が必要です。
誰もがそのような強い精神力を持てる訳ではありません。
 
張り倒してでも分からせる、という育て方をされた子どもが大人になって、
立派に自己の暴力性を乗り越え、自分を制御出来る大人になったとしても、
それを自分の子どもや周囲に繰り返したり要求することは、してはいけないのです。
 
暴力が生むものは、暴力の連鎖でしかないのです。
 
 
-----
▲ ページのトップに戻る

Close

HOME