鱧の梅肉と精神科薬物治療
夏は鱧の美味しい季節です。
祇園祭りといえば、鱧を連想するくらい。
関東でも鱧を出す店が増えてきました。
私が理解出来ないものの一つに、鱧の梅肉添えがあります。
鱧は見た目はコワモテですが、見かけによらず繊細な味ですので、
湯引きしたら味は損なわれ、梅肉と一緒に食べたら梅の味しかしなくなります。
冷房が今ほど普及しなかった頃は、
食欲の低下する夏の暑い時期、梅でさっぱりさせて、鱧でタンパク質を摂取するのに意味があったのかも知れませんが、
今時、河床でも無い限り、冷房の効いていない料理屋さんは無いので、
鱧と梅肉の定番は既に意味を失っていると思うのですが、
相変わらず鱧といえば湯引きした鱧に梅肉、という店が少なくないです。
鱧と梅肉が出てくると、「あ、この店は定番料理しか作れないのね」
(つまり自分の頭で考えていない)と思ってしまいます。(失礼!)
たいていは、調理法を聞いて、梅肉添えと言われたら、「鱧は好きじゃないから」とお断りすることにしています。
同じ様に理解出来ないものが、過剰なまでの精神科薬物治療です。
薬が本当に有効な場合を除いて、
平気で子どもに中枢神経刺激薬(簡単に言うと麻薬のようなもの)を処方する
栄養障害で鬱になっているのに、栄養評価もしないで抗うつ薬を処方する
ビタミンD不足で鬱になっている患者さんに、抗うつ薬を処方する
衝動性の強い人に、さして効果もないと分かっていながら 抗てんかん薬を処方する
ひとつひとつ上げたらキリがない・・・
余りに安易に 発達障害 鬱 と診断し、薬を処方する
患者さんが症状を訴える度に薬を増やす
鬱には薬
発達障害にも薬
という思い込み(定番)
製薬メーカーの巧みなマーケテイングに洗脳されているように思えて仕方がないのですが・・・?。
鱧と梅肉を何の疑問も持たずに提供する料理屋と同様
何の疑問も持たずに「定番だから」薬を出すのでしょうか?
治療はエビデンスに従っている、と考えているのでしょうか?
発達障害に中枢神経刺激薬が長期的にみて有効だったと言うエビデンスもなければ
安全だと言う割には長期服用に伴うリスクのエビデンスもないのに???。
子どもの発達障害に薬を安易に処方するのは、辞めてほしい。
精神科医には、製薬メーカーのプロモーションに惑わされないで、自分の頭で考えてほしい。
他動 癇癪もち 衝動性の高い子どもは 貯蔵鉄が低い場合が多く、鉄の補充で衝動性や癇癪が軽くなることがあります。
中枢神経刺激薬を飲むより、はるかに安全です。
鱧の梅肉みたいな医療、見直しませんか。
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