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E子さん 3

[2024.10.01]

お茶会の催された日から間もなくの診察日、

お嫁さんはすこし上気した表情で、お茶会の様子を報告してくれました。

 

 

 

 

実に立派な堂々とした態度で、見事に大役を果たし、

所作の全てが整然として美しく、誰もE子さんがアルツハイマーであることに気がつかなかっただろう、

ということでした。

 

 

 

 

ホッとすると同時に、何とかやりおおせれば上出来と思っていただけに

予想外の好結果に、わたしも心底嬉しかったことを覚えています。

 

 

E子さんは、このお茶会を最後に重要な役割から降りられましたが、

最後に見事に花道を飾ったのです。

 

 

 

 

明治の女性の底力を見た思いがしました。

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