精神分析的精神療法 と 分子整合医学 2
精神分析的な精神療法は、技法を応用すれば、どのような疾患の治療にも適応できる、
非常に幅広い治療効果を持っています。原則として治療できない患者は無いと考えます。
認知行動療法では治療できないような、難しいパーソナリテイの歪みのある方の治療も可能です。
毎週毎週、一定の曜日、時間に通うことの出来る、社会性や経済力は必要ですが…。
とはいえ、より精神分析が向いている人、余り向いていない人、という差はあります。
何でも人のせいにして他罰的で自己を省みることの少ない人よりも、
(ちなみにクレーマーはこのタイプに属します。自分は傷つけられた、怒るのは当然だ、
自分の主張は当然である、相手は謝罪し自分の怒りを受け止めるべきである、
と思いこんでいて、自分が周囲を傷つけていることには全く無頓着なタイプです)
自分を客観視して、問題を自分の問題としてとらえることの出来る人の方が、
より短期間で高い治療効果を得ることが出来ると、ということは言えます。
もちろん、クレーマータイプの人も精神分析的精神療法で治療できます。
でも、治療期間は相当長くかかります。
自分は悪くないと思いこんでいるので、多少なりとも自己を内省し、客観視出来るようになるには、
それだけで数年を要するかも知れません。
元々自分を客観視できていた人の何倍も、治療期間はかかるでしょう。
自己洞察力というのは、精神分析をすすめていくうえで、欠かすことの出来ない
大きな要素、力となります。
ですので、自己を言葉にする言語化能力や、言語に関する知的な能力が、
極端に低くなっている場合には、残念ながら精神分析的治療の適応にはなりません。
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