ブラボー 高橋大輔さん
国別対抗フュギュアスケート 男子シングル 4月19日ショートプログラム 20日フリー 高橋大輔さんの二日続けてのノーミスでの完璧な演技、ご覧になりましたか?
あれだけ完璧な演技だったのですから、トータル276.72点もの高い得点は当然として、
解説の方も「人の領域を超えた演技」と評していましたが、
本当に神様が降りたって高橋大輔さんを守っていたかのような、素晴らしい表現でした。
音楽には人の心を熱くさせる力がありますので、スケートではドラマチックな音楽が
使われることが多い様ですが、高橋大輔さんはあえてブルースのブルーな色彩の曲で、
音楽の熱狂的な力に頼らずにあれだけの演技をしたのですから、本当に凄い
としか言いようがありません。本当に凄いものを見せて頂きました。
4回転ジャンプも安定していましたし、ステップも、笑顔も素晴らしか
った。
でも敢えて言うなら、腕の表現も素晴らしかった!!
とても地味に思えることですので、注目されにくいことですが、男性で
あれだけ腕の表現に繊細な神経の行き届いた演技の出来る人は、
スケーターではまず見たことがないですし、バレエダンサーでも
ごく少数なのではないでしょうか。
私はスケートのことはよく分りませんが、通常、大技の4回転ジャンプ等に入る前の
助走は演技の中に入らないと考えるのか、凡庸なものになりがちに思いますが、
高橋大輔さんはそこを単なる助走にしないで、腕や脊椎の優雅な動きで観る者を
飽きさせない、全ての動きに美しさを追求した、完璧な演技でした。
ここまで細やかな気配り、繊細な動きを振り付けた方、
腕や脊椎の動きの細かいところまで指導したスタッフの方々にも、脱帽です。
あの繊細な柔らかな腕や脊椎の動きがあるからこそ、
ジャンプやスピンやステップをしていない時ですら、観る者を魅了し、
ダイナミックな演技が更に美しく際立つのでしょう。
-----