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ショパンコンクール

[2021.11.18]

今年のショパンコンクールで2位になった反田恭平さん、

過去の日本人のショパンコンクール最高位は、内田光子さんの2位でしたから、

内田光子さんに並ぶピアニストが現れたということになりますね。

 

反田恭平さんは、今回のショパンコンクールで、

「満足のいく、思い通りの演奏が出来た」と言っておられましたが、

私はこのようなことを言える音楽家を始めて知りました。

 

その言葉通り、ファイナルの英雄ポロネーズも、協奏曲1番も、

本当に素晴らしい演奏でしたね。

 

私も何人か音楽家の友人がいますが、彼らは全員、等しく、

「一度たりとも満足のいく演奏が出来たためしがない」

と言います。

かなり高名な方も含めて。

 

ショパンコンクールで2位というのは、

それだけ異次元のレベルだと言うことなのでしょう。

 

ショパンコンクールで1位になったピアニストには、

アリゲリッチやブーニンがいますが、彼らは異次元の更に異次元という人達なのでしょう。

 

更に、反田さん、何気なく、非凡さを感じさせる、凄いことを言っていました。

コンクールでは、これまでやってきた練習も何もかも全て忘れて、

会場の雰囲気に身を任せて演奏しようと思った、と。

 

気の遠くなるような練習も、音楽の背景にある文化や歴史や理論も、

何も考えない、思い出さないで、演奏するって、これはもう、禅、

悟りの境地のようなものですね。

 

ピアノを弾くことそのものが、修行のようなものなのでしょう。

若干27歳にして、悟りの境地で、

他の音楽家がなかなかなしえない、「満足のいく演奏」をした反田さん

今後の更に円熟していく演奏が楽しみです。

 

 

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